まほろさんのタイピングソフトが発売延期となった。

『空飛ぶゆうれい船』を見ながら飯を食べていたら、喰いすぎて失神する。日が変わる直前に目を覚まして出社し、メールを見て腹を立てる。

同僚C氏が小倉マーガリンサンドと柿ピーを抱えて「小腹が空いた」と云っていた。

小説Cの日々（その一）

目を覚ましたとき、Cは砂丘に転がっていた。傍らで、左手に包帯を巻いた國府田マリ姉がヴァイオリンケースを抱えて、Cの顔を覗き込んでいた。皆目、状況に見当をつけられないCは「此処は何処でしょう」とまり姉に尋ねた。

「此処はちきゅうだよ♪」

Cはマリ姉に夫と子どもがいることを思い出した。そして不機嫌になった。

心配事が多々あり、不安げな一日を送る。食欲だけは旺盛で始終腹を空かせる。

今は亡き同僚のYが、冬の雨を見るといつも里村茜を思い出すと云っていた。

小説Cの日々（その二）

Cは社会科の得意な小学生だった。Cの未来には無限の可能性が開かれていた。

中学生になったCは、『機動警察パトレイバー』に夢中になった。部屋は次第にLDとCDに浸食されていった。

高校生になったCは、國府田マリ姉に恋をした。

おっぱいを飽きるほど揉まねば、エロアニメのシナリオは書き得ないと云う議論に、Hが「おっぱいは飽きるという事があるのか」と異見をする。

仕事が早々と片づいたので帰る。飯を喰って寝る。

昼前に起きる。鍋を食べながら『ウインドトーカズ』を見る。食べ終わる頃に、クリスチャン・スレーターの首が飛び「ほほお」とやや嘆ずる

続けて二本映画を見て疲弊する。その後、会社に行って四時間ばかり働いて帰る。

昼前に起きる。少し書見をして会社に出る。

会議がある。上司の中の人もたいへんだなあと思いながら鼻糞をほじる。夜明けに家に帰る。疲弊する。寝る。

昼に起き、会社にはいる。又会議あり。気まずい空気在り。

狂信的マリ姉ファンのCから、マリ姉のNEWアルバムを借り受けて聴く。「あなたがいないと〜わたし息が出来ない〜〜♪」等在り。

朝に帰る。腹が減る。疲弊する。寝る。

小説Cの日々（その三）

にんげんは無垢なる時の顔が最もおぞましい。それは、例えて謂うなら、國府田マリ姉のことを想う時のCの顔の様な物だ。

朝までビデオゲームに興じたCは、夕刻に会社に出た。八千円台を割りつつある株価を見て、Cは嘆息を交えながら考えた。皆、マリ姉を愛せば世界から争い事はなくなるだらうに。

昼起きる。出社する。夕方頃、上司やや発狂。

納品を終えたKが、頗る幸福そうな顔で社内を踊る。目障りなので、ボールペンを投げつける。

夜半過ぎに帰る。今日は普通に寝られそうで、仕合わせを感じる。

昼起きる。出勤中、道端で猫が転がる。

同僚Cの腹まわりが、増加の一途を辿っている。これでも食事制限している積もりだと云う。

夜半過ぎに帰る。書見して寝る。

小説Cの日々（その四）

Cは幸福であったが、苦悩がないこともなかった。栄養価に頼らず膨張を続ける胴回りは謎であった。妹の子どもに己のことをどう呼ばせるか頭を悩ませた。Cは「おぢさん」と呼ばれることだけは避けたかった。

朝に帰り、昼過ぎに起きる。

鍋を食べながら『八甲田山』を観る。食べ終わる頃に、凍死者第一号が出る。追加でもう一本映画を見て、会社へ行く。二時間ほど仕事をして日付が変わる前に帰る。

疲弊のため12時間気を失った末、昼過ぎに起きて会社へ行く。

車で外出し、秀島史香はいつ戻るのだろうか、などと悶々とする。

夜明けまで時間が空いたので、物を書いて閑を潰す。早朝に帰る。寝る。

昼過ぎに起きる。会社へ出る。

エレベーターを揺らして遊ぶ。動かなくなって肝を冷やす。その後、埼玉へ行く。電車の中で書見をする。

夜が明ける前に仕事が終わる。帰って寝る

昼前に起きる。午前中の内に会社に出る。お昼過ぎに上司発狂。

睡眠時間少なく、心持ち悪化。夜半過ぎに失神して、床に転がる。

翌朝帰る。

昼過ぎに起きて、出社。

外出先でYUKI先生の新曲を買う。OがそのジャケットにあるYUKIのお顔を中傷する。

朝に帰る。過労の為、失神する。

春分の日。夕方に起きる。たくさん寝られたので心持ちが良い。夜に出社。

四時間ばかり働いて、日付が変わった後に帰る。映画を見て寝る。

昼過ぎに起きる。夕方になって会社へ出る。

椅子に足を投げて『美味しんぼ』を読むCの腹の弛み具合をHが批判する。

夜半過ぎに帰る。昨日、途中まで見た映画の続きを見て寝る。

小説Cの日々（その五）

Cは、食卓の向こう側にある細君の背中をみて、國府田マリ姉の事を想い、顔をだらしなく弛緩させた。Cはそれを特に罪悪だとは思わなかった。

昼過ぎに起きる。会社に出るが、夜になるまでたいへん眠たい。

夜半過ぎにHが「妹の次は娘ですよ、娘」と目を爛々と輝かせて放言をする。

夜明け前に帰る。疲弊する。寝る。

昼過ぎに起きる。夕方前に会社にはいる。

夜半過ぎには皆帰ってしまい、課内にはわたしだけが残される。

朝が来る。帰る。疲弊する。寝る。

昼前に起きる。会社へ行く。出社時から疲弊。

真夜中にOが二口しか食べていない豆のひじきサラダ（青じそ風味）を床にひっくり返して叫喚する。

夜明けに帰る。寝る。

昼過ぎに起きる。出社する。

所沢に行く途中で立ち寄った松屋のトマト煮ハンバークによって舌が火傷する。電車の中で書見をしつつ寝る。

仕事が早く終わる。書き物をした後、夜半過ぎに帰る。映画を見て寝る。

昼過ぎに起きる。会社に出る。

週末モードでだらだら仕事をする。

夜が明ける前に帰る。早々に寝る。

夕方に起きる。会社へ行く。いくら寝ても眠い。

Cが目の前を通り過ぎる。横切るとき、その胴回りが衣服をたいへんに圧迫している様がよく見える。

仕事は夜半過ぎに終わるが、その後書き物をして朝を迎える。帰って寝る。

夕方前に起きる。

鍋を食べながら『オーシャンズ11』を観る。食べ終わる頃に、クルーニー様が元妻にスケコマシを始める。

夜になって会社へ行く。日が変わる頃に帰る。映画を観て寝る。

昼過ぎに起きる。会社へ出る。

夜半過ぎ。新青梅街道沿いの松屋にてお茶で舌を火傷する。

朝に帰る。寝る。