補遺 世界最強執事・偉望(声:清川元夢)の誕生
CCさくらワールドにおいて圧倒的な人情性を発揮し、その名声を欲しいままにしたウェイさんは、二度にわたる世界の崩壊でいかなる運命をたどったのであろうか。物語はサード・インパクトの直前から始まる。
1.2015年 大気圏外 NERV大深度地下施設
亡き教え子の幻像を目の当たりにして、冬月は胸の内から不安が沸き上がるのを感じていた。
声は清川元夢
量子の基底状態を決めるATフィールドは、原形質形成の形而上学的構成要素という側面が一般には強調されるが、同時に次元特性の母体という役割にも注目せねばならない。その解体は、細胞とその集合体をLCL溶液に還元するだけではなく、時空構造をも軋ませたのである。ミサト(30歳のさくら)はかつての友枝町に帰還した。そして、冬月はセカンドインパクト以前の香港に投げ出された。
2.1995年 香港から日本へ
李家の執事・冬月は、小狼の付き添いとして来日する。そこで出会ったのは、小学生時代のミサトと彼女の持っていた不思議なカードである。彼は、世界が確実に崩壊への道をたどっていることを知った。
3.2055年 記憶を失った街 パラダイムシティ
40年前の「何か」によって地球は壊滅的打撃を被った。それ以前の記憶を失った人々に残されたのは、過去の超テクノロジーだけだった。
交渉人ロジャー・スミスの執事であるノーマン・バーグは、時々不思議に思うことがある。ロジャーの愛車やメガデウスを、なぜ自分は難なくメンテできるのだろうか。
声は清川元夢
「びっぐお〜、しょぉぉぉぉたいむ」
感傷を振り払うように、主人の脳天気な声が轟いた。暗い地下道を進むノーマンの足取りは、限りなく重い。
参考文献
更新履歴